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日本古来の塗料について 【漆】

漆(うるし)は、漆の木から採取した樹液を加工し、ウルシオールと呼ばれる主成分を含む天然樹脂の塗料です。

塗料とし、漆工などに利用されるほか、接着剤としても利用されています。縄文時代から土器の接着や装飾で使われてきた長い歴史ある素材で、そもそもの漆の 語源は「麗し(うるわし)」とも「潤し(うるおし)」ともいわれており、光沢がある味わい深い仕上がりは非常に美しい物です。

漆を塗った道具を漆器といい、漆器は日本を象徴する工芸品です。漆が塗られた。黒く輝く漆塗りは伝統工芸としてその美しさと強靱さが高く評価されており、 食器や高級家具、楽器などに用いられています。漆は熱や湿気、酸、アルカリには強いが、紫外線を受けると劣化し、また極端に乾燥した状態に長期間さらす と、ひび割れや剥がれをおこします。腐敗の防止や防虫の効果があるためもあるため食器などに使われるのが適しています。

本来は黒漆と赤漆との2色があるが昭和以後は酸化チタン系顔料の登場により、赤と黒以外の色もかなり自由に出せるようになっています。最近は主原料の名称 「カシュー・ナット」にちなんで名づけられたカシューという漆系の合成樹脂塗料が建築ではよく使われ、これを漆と勘違いしている人も多いです。カシューは 漆かぶれがなく、刷毛(はけ)塗りや、吹き付け塗装も出来るため建築では使いやすいのです。漆を用いた工芸品では京漆器や食器では輪島塗などが有名で、竹 細工の駕籠(かご)を漆で塗り固めた籃胎(らんたい)や、厚く塗り重ねた漆に彫刻を施す彫漆(ちょうしつ)と呼ばれる工芸品などがあります。

写真の天井廻り縁や欄間の枠など黒色の部分が漆塗りされた部分です。

20150916

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